部品/抵抗器
抵抗値の最小・最大計算ツール
初期許容差と抵抗温度係数から、動作温度範囲における抵抗値の最悪条件の範囲を計算します。
抵抗器仕様
データシートに記載された抵抗温度係数の絶対値上限を入力してください。正負どちらにも変化し得るものとして、安全側の抵抗値範囲を計算します。
温度範囲
許容差+温度係数
抵抗値の変動範囲
青い帯は取り得る抵抗値の範囲を示します。黄色の破線は基準温度での初期許容差を示します。
計算された限界値
最悪条件での最小・最大抵抗値
初期許容差と温度係数による変動を線形に加算します。これは安全側の限界値計算であり、統計的な二乗和平方根(RSS)推定ではありません。
温度範囲の両端での限界値
| 温度 | ΔT | 温度係数による変動 | 下限 | 上限 |
|---|---|---|---|---|
| -40 °C | 65 °C | ±0.65 % | 9.835 kΩ | 10.165 kΩ |
| 85 °C | 60 °C | ±0.6 % | 9.84 kΩ | 10.16 kΩ |
部品ガイド
抵抗値の実際の最小・最大範囲を求める
製造時の許容差だけでは、使用中の抵抗値を表せません。抵抗温度係数(TCR)による温度ドリフトを加え、動作温度範囲全体での保守的な最小・最大値を求めます。
計算方法と前提条件
ツールは絶対TCRから|ΔT| × TCR × 10⁻⁶で相対誤差を求め、初期許容差に線形に加算します。基準温度から最も遠い温度が最悪条件になります。±TCRの仕様だけでは実際の傾きの向きが分からないため、限界値は対称に示します。
確認すべき入力値
実際に選ぶ品種の許容差とTCR
実際に発注する抵抗値、パッケージ、技術に対応する値を使ってください。同じ製品系列にも複数のグレードがあります。
抵抗体の温度
温度範囲には、周囲温度、自己発熱、近くの熱源を考慮した抵抗素子自体の温度を使います。
推奨手順
- 1データシートに記載された公称抵抗値、初期許容差、TCRの絶対値の上限を入力します。
- 2基準温度と、想定使用温度範囲の最低・最高値を入力します。
- 3得られた最小・最大抵抗値を誤差予算に組み込み、負荷、経年変化、実装による変動も加えます。
検算できる例
10 kΩ、許容差±1%、TCRが±100 ppm/°Cの抵抗器を、基準温度25°Cから−40~+85°Cで使う場合、最大温度差は65°Cです。TCRによる変動は±0.65%、合計は±1.65%となり、範囲は9.835 kΩ~10.165 kΩです。
この範囲に含まれない要因
このTCRモデルは線形であり、温度特性の非線形性、電圧係数、湿度、はんだ付けによる変化、負荷寿命でのドリフト、経年劣化を含みません。定格電力、最高使用電圧、温度によるディレーティングも確認してください。
よくある質問
二乗和平方根ではなく誤差を足し合わせるのはなぜですか?
最小・最大の限界値では、二つの誤差が同じ符号になる決定論的な最悪条件を求めます。二乗和平方根は、誤差の分布と独立性を仮定する統計的な見積もりです。
周囲温度だけで十分ですか?
必ずしも十分ではありません。消費電力によって部品温度が大きく上がる場合があります。自己発熱が重要なら、抵抗体または部品本体の温度を見積もってください。
参考資料
- IEC 60115-1:2020:固定抵抗器の一般仕様と温度係数の試験方法。
- Vishayの技術ガイド:抵抗値の許容差、TCR、抵抗と温度の特性における非線形性。
独自の学習資料です。2026年9月11日に技術的な明確さを確認しました。通電や製作の前には、データシート、適用規格、設計内容を必ず確認してください。